今日のひとりごと。
ときどき発信するコラム
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たまにはちょっと奮発して自分にごほうびをあげてもいいと思う。
おいしい料理といいお酒で、体も喜ぶごほうびを。
今日は和食を、しかも懐石料理を食べたいとなると、ひとりで気兼ねなく行ける店はそう多くはない。
そんな時、この店がアドレスにあれば安心だ。
おなかも心もきっと満たされるはず。
花街の風情を楽しみながら西新道通りを歩き、お目当ての「三うら」に到着。引き戸を開けると厨房に開いた小窓から、ご主人が笑顔で迎えてくれる。「お世話になります」とあいさつして、席に着く。
こちらはカウンター4席と個室が2つの小さな店ゆえ、予約しての来訪が賢明だ。聞けば、女性のひとり客も時々いて、中にはひとり旅で新潟に来てたまたまここへという人もいたそう。
カウンター席は、ご主人の巧みな手さばきを間近に見ながらの特等席。ひとりは少なからず緊張するけれど、店内は気取らず、それでいて落ち着いた雰囲気があり、ホッと気持ちがほぐれていく。
料理はコースのみとなり、「こーす旬」(6,380円)は量もちょうどよく、予約なしでもいただけるのでおすすめだ。自家製の食前酒から、始、椀、前菜、お造り、魚と肉の主菜、食事、甘味まで、旬の素材をフルに楽しめる。
その料理、鰻ざくを土佐酢のジュレ仕立てにしたり、茶わん蒸しにキャラメリゼしたフォアグラを乗せてと、日本料理の基本を大事にしつつ、ご主人が加えるひと手間に感動。「こう来るか~」と料理が出されるたびに、ついうなってしまう。
実は魚が苦手な私だが、ここのお造りはむしろ楽しみなほど、うまい。素材の良さはもちろん、しっかり仕事がされている証だ。
そうなると、お酒は必須。いいワインもあるが、やはり日本酒だろう。新潟の地酒が豊富にそろい、その飲み比べを楽しめるセットも充実。訪れる度に、レアなものや、新しい地酒があり、ご主人による地酒ペアリングもいつかお願いしたいと思っている。
ご主人の三浦薫さんは千葉や東京・銀座で修業し、新潟市に店を出して30年以上になる。2018年に店名を「薫風」から「三うら」に変え、作る側も食べる人も料理をしっかり楽しむ店にしたいと、気持ちを新たにこの店を移転オープンした。「お客さんと近くなり、楽しく仕事をさせてもらっています」とご主人。
ご主人は忙しく手を動かしながらも、ユーモアある会話で楽しませてくれ、アルバイトの学生さんの接客もキビキビとして、この場にいるだけでもポジティブな気持ちになれる。
おいしい料理とお酒と、お店の人たちのすてきな人柄をひとりで満喫するのは、ぜいたくの極みかもしれない。
三うら
TEL/025-226-6110
住所/新潟市中央区西堀前通9-1541 福寿ビル1F
営業時間/18時~22時(20時LO)
定休日/月曜
料金/『こーす旬』6,380円、『こーす朱鷺』8,580円他
HP/https://nakimushikintarou9.wixsite.com/mysite
東京でテレビディレクターとして報道・ドキュメンタリーに携わるが、出産のためUターン。2010年から雑誌の編集・執筆を行う。事実婚のため戸籍上はおひとり。自分と動物に甘く、人に厳しい。
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